にわかヴァ推しの備忘録

ヴァ担になる予定のにわかオタクの備忘録。あんスタ未プレイにわかオタクのゲーム音痴が少しずつゲームプレイしていく予定。

『追憶*マリオネットの糸の先』ストーリー感想2

前回に引き続き、今回も『追憶*マリオネットの糸の先』のストーリー感想です。
今回、脱線が多いけど許してください。

前回までの感想はこちら→『追憶*マリオネットの糸の先』ストーリー感想1 

 

 

 

 

「Puppet Show/第二話」

~テーマ曲良き~

第二話開始で流れ出す曲の雰囲気が素敵。
イベントのトップページやストーリー中のライブシーンでかかるこのイベント専用のBGMで、タイトルは『懐かしき人形劇』
プロローグが仁兎の語りから始まったあたり、仮にタイトルの”懐かしき”って言葉に誰か主語を求めるとしたら仁兎なのかな…。

三拍子で、寂しい感じの曲。
こういう曲を当時のValkyrieも披露してたならいいなーと思った。

 

たぶん、私が人生で初めてマリオネットという存在を知ったのは、クレヨンしんちゃんのヘンダーランドの大冒険。
思い返せば、あの作品でもマリオネット(トッペマ)が歌うのは三拍子の悲しげなメロディで、そういう共通点が生まれる理由が何かあるんだろうか、というのを少し考えた。

三拍子は、円舞曲など踊るためのリズムとして用いられることが多い。
それとは別に、四拍子は人間の鼓動や呼吸など生来持つリズム感になじみやすく、二拍子は行進曲など歩くことを意識した曲に適している――とか、昔そういう説明を受けて納得した覚えがあるので、呼吸や足で歩くことなどを感じさせるリズムから外れた三拍子は「人ならざる者」の曲に採用されやすいのかも。
マリオネットを題材にした曲に三拍子が使われるの、そういうことかもしれない。全然関係ないかもしれないけど。

 

ここからは感想から離れた独り言ですが、Valkyrieの曲を拍子とかスケールごとに特徴整理できたら絶対面白いんだろうな。
私は音感とか耳コピ能力は全くないですが、学生時代に音楽に触れていた頃、楽譜上の音符の並びや各種記号にこめられた物語性みたいなのを感じるのはとても楽しかったので、Valkyrieの曲の譜面も見てみたい。
ブリランテ(華やかに)とかコンフォーコ(火のように情熱的に)とかの指示見つけて解釈一致で気持ちよくなりたいし、『魅惑劇』Aメロの影片の歌を追っかけていく音符の並び見てここのメロディ低音はこんなことやってんのか~ってニヤニヤしたいし、斎宮の歌声の後ろで低音鳴り響いてるとこの弓順を譜面に書き込んで最高になりたい。
好きなアイドルの曲から弦楽器の音すると異様に興奮するオタクなので、Valkyrie…ほんと…弦楽器もりもりの耽美な曲を歌い続けてほしいです。

 

 

~真面目な男・仁兎~

「偏屈」とか「そんな気風で、方向性なのに」とか、仁兎は斎宮やValkyrieの在り方に不満げ。
しかしそれ以上に「見るに耐えない『アイドルもどき』」「誇りも実力もなく、へらへら笑いながら安易な快楽を貪ってるだけの連中」など、ほかの生徒に対して嫌悪感をもっている。

 

ここの仁兎すごい…すごい、良くも悪くも意識高い感じが伝わってくる。

 

これは、斎宮だけでなく仁兎も友達少なかった疑惑あるぞ!?

この時期、斎宮は五奇人と交流持ち始めてたり鬼龍に心配されてたり月永とよく芸術家同士の議論を交わしてたらしい*1など周りとの人間関係描写がなんだかんだあるんだけど、仁兎の人間関係の描写少なくないですか?
少なくとも泉とは同じ部活だし、ストーリーに書かれてないだけで交流はあったんだろうけど。

これはどこが根拠と示せない個人的な印象ですが、この時の仁兎の自分が認めた人間以外を見下している極端な考え方は、周りに相談できる相手が居なかったからかな…と感じた。
勝手に他人へレッテルを張り付けて自分を肯定している感じ、思春期にありがちな視野狭窄っぽい。
価値観の違う友達との交流とかあれば、もうちょっと違う考え方になって自分を追い詰めなくて済んだのではないかなぁ。
アイドル科なんだから仕事の悩みとかユニット仲間との付き合い方とか共有できる人は周りに居たと思うんだけど、Valkyrieは当時の夢ノ咲では一番の売れっ子だったらしいので忙しくて友達できる暇がなかったのかも…。
現実でも、若いうちから活躍してるアイドルだと仕事優先になって学校の友達少なかったみたいな話聞くし…。もちろん人によるけれど。

 

Ra*bitsに居る時の仁兎は、最年長ということもあって面倒見の良い気さくな男の子って感じで、Valkyrieに居た時の仁兎が一人で鬱々と悩み抱え込んでいたの嘘でしょ!?と最初はビックリしたけど、別に矛盾することではないんだよな。

後輩に向ける面倒見の良さも、自分の悩みを言い出せず抱え込んでしまうところも、そして周りに対して努力が足りないと軽蔑の目を向けるところも、全て彼の真面目な性格に起因する言動だと思うので。

真面目だから努力して結果を出している自分たち以外の人間を下に見ていたし、真面目だからユニットの悩みを後輩や部外者に相談することもできず一人で抱え込んでいたし、真面目だから当時のValkyrieに違和感を覚えながらも人気を保っている間は「正解」と見なしていたし、真面目だから歌えなくなった自分の無力さに耐えられなかった。

仁兎なずな、真面目なんだよな。
真面目なので自分で自分を追い詰めて鬱になってた感じがある。
この辺の仁兎のモノローグ、冷静な様子で偏った思考が語られるので特にそう感じた。しんどい。

 

 

 

~アイドルって価値観より方向性の一致が大事なのかもね~

 

「この夢ノ咲学院では、アイドルは腐敗した王侯貴族みたいなもんだ」
「おれたちは、ちがう。馬鹿にされることもある、何をがんばっちゃってるのって」
「何でこんなにマジなんだ、おまえら……って顔をする」
「でも、おれたち『Valkyrie』はちがう

仁兎のモノローグで語られる学院の生徒と自分たちを比較しての評価から、努力を怠って遊び惚けている(ように見える)生徒たちへの軽蔑が伝わってくる。
このロジハラ思考な上から目線、好きな人は好きだろうな…ていうか影片に対する斎宮の塩対応と若干重なるんだよなぁ…。
初期Valkyrieの二人、本人たちは否定するだろうけどわりと似た者同士だよ……。

学院の生徒を見下す一方で、斎宮の努力や才能に関する評価はめちゃくちゃ高い。

「努力を重ねている」
「圧倒的なクオリティを、常に維持し披露している」
「真面目」
「偏執的」
「過剰なぐらい準備万端整える」
「狂気じみた執念」
お師さんは、天才だ。技術は、才覚は、飛び抜けてる」

Valkyrie結成当初の相方である仁兎から見た斎宮宗評が「天才」にまとめられるの良い……。
一緒にいるうちに「あ、こいつ凡人と違うわ」と思うタイミングがあったんだろうな。

 

あんスタが少年漫画だったら、ここで天才の相棒に対するコンプレックス描写がもっと連ねられていたかもしれない。
でも実際には仁兎が斎宮の才能を羨ましがったりする描写はなく、「偏執的」やら「狂気じみた」やら引き気味なんだよね。
たぶん、仁兎の目指すアイドル像と斎宮の才能が別方向にあるから嫉妬とか劣等感に繋がらないんだろう。
仁兎と斎宮…真面目、努力家、正論振りかざし気味と似た者同士ではあるものの、同じユニット組むうえで重要なアイドルとしてやりたいことがそもそも一致してなかった感じがこの辺にも漂っている。

細かいポイントだけど、「天才だ」の後に続く言葉が「技術、才覚」じゃなくて「技術、才覚」と限定的な表現になってるの、才能は信頼しているけれどそれはそれとして斎宮への不満が溜まってる感じが伝わってきますね。しんどい。

 

 

 

斎宮の〇〇だった頃の仁兎~

 


お師さんの「懐刀」!?

仁兎の自己認識がそういう感じなのビックリしました…。

懐刀…???
アイドルとは思えない物騒な表現にもビックリしたし、仁兎の認識では斎宮とハッキリした上下関係があることを示唆する例えにもビックリしたし、仁兎が自分を武器にたとえる気の持ちようにもビックリだ。
観客の心を奪う表現として「刃を差しこんで仕留める」とか自分の歌声を「最大の武器」って言ったりするし、仁兎はパフォーマンスに関して攻めの姿勢が強いんだな…。

オラついてるっていうと語弊があるけど、お人形みたいに可憐に着飾っていた仁兎が内心ではガンガン行こうぜ!的な意識でアイドルやっていたと思うとすごく良い。すごく良いです。
「仕留める」とか攻めの姿勢でアイドルやってる男、良い。良い。良い!
仁兎もしもジュニアだったら歌唱力で他担狩りしてたタイプのアイドル???つ、つえ~~~。

 

ここから完全にドルオタの早口になるんですけど、歌唱力って絶対的な強みなので、仁兎が見た目よりも歌声を自身の武器だと思ってるのめちゃくちゃ良いです。わかる。
ビジュアルいい子はそりゃあ売れるけど、歌唱メンは現場での引力が違う
ビジュアルの価値は個々の好みに寄りけりだし、すでに担当が居るオタクなんて双眼鏡構えて推し以外は視界からシャットアウトしてるんだから、ビジュアルが良くても人気でなくて埋もれてる子や運営が売る方向性を誤って持て余してる子ってどこにでも居る。
パフォーマンスやファンサがすごくて現場で見る価値があるって言われてる子だって、モニターに映し出されていない間はその子の視界に見える範囲のオタクにしか魅力をアピールできない。
でも、歌は範囲を限定されない。
双眼鏡構えてようが携帯見てようが友達とお喋りしていようがセンステに背中向けてバクステのジュニアに夢中だろうが、耳を塞いでいない限り歌は現場に居るオタク全員に平等に届く超広範囲の武器になる。
全く別の場所見てるオタクを強引に振り向かせる引力がある。

アイドルを目指してる若年層で歌うまい子って一握りで、危うい音程をノリや元気で取り繕っている子たちがほとんどの中で歌唱力ある子は自然と運営からもオタクからも認知される。

 

仁兎の聖歌隊で鍛えた歌唱力がどれほどのレベルだったのか、向こうのオタクのみぞ知る話で画面のこちら側の情報しか持たない私は歯ぎしりするしかないんですけど、Valkyrieの世界観に沿った曲を声変わり前のボーイソプラノで歌える美少年ってだけでもう強いじゃん…。

ジュニア担だったことはないですが毎週少クラを楽しみにしていた時期はあるので、ボーイソプラノというだけで価値があるとは思いません。
でも、声変わりについて調べてた時w-inds.の初期の曲聞いてたらボーイソプラノに歌唱力がセットでついてくるの強いセットだな…と感じました。

 

本人の認識通り、声変わり前の仁兎の歌声は彼の武器で、Valkyrieの人気の一つになっていたんだろう。
声変わり前の神秘性に惹かれる層は一定数居るし、そこに魅力がなければカストラートなんて存在は生まれてない。
彼がアイドルとして持っていた「誇り」や「実力」に相応する「賞賛」や「評価」が「歌」に与えられていた(と仁兎は感じていた)からこそ、歌声を失ったことが仁兎の自尊心をガタ落ちさせたのかな…と「最大の武器」という言葉に考えさせられました。
失ったものが彼がアイドルやるうえで一番の武器で誇りだったから、メンタルに強く響いたのだろう。

 

 

声変わり前の歌声を「最大の武器」として斎宮の「懐刀」を自負していた仁兎。
懐刀って言葉だけ見れば仲間意識を感じるけど、自分の現状について「たぶん幸せ」「奴隷の幸福」「魂まで腐っちゃうよりは『まし』」とかーなーり不満が溜まってる!!
もうそこまで思い詰めてるならさっさと話し合ってくれや~~っ!!!?

私が初期Valkyrieの二人をニコイチ推ししてたオタクなら、オタクの知らないところで推しコンビがこんなんなってたの泣くぞ!!!
そんな状態になる前にさぁ!!なんとかならなかったんですか!!?ねぇ!?ねぇ!!?ずっとそこに居てくれるって約束したよねぇ!!!!?(※YJオタクが何かを思い出して取り乱しています、お察しください)


……これはもうジャニオタの私の押し付け願望なんですけど、メンカラ赤とピンクのコンビは最強*2なのでValkyrieに居た頃の仁兎のメンカラが赤だったら情緒ぐちゃぐちゃになって死んじゃう……。
にといつ最強とか言ってたオタク、今何してるの…。
そういうオタクいまマジで何やってるんだろうなと思ってユニット内で爆裂人気あったけど脱退で消滅したコンビ名で検索かけたらグーグルのサジェストに「〇〇 付き合ってた」とか表示されたのでキレてブラウザバックしました。オタクちゃんさぁ!!?声でかいんだよねぇ!!?

仁兎と斎宮もこういう憂き目にあってんのかなと思うとアイドルって本当大変だね。
斎宮、絶対にピ…ラの存在とか知らないでほしい。
仁兎と斎宮のことそういう目で見てたオタクが居るし学院の頂点に居たあたりでymnskタグの覇権もとった時期があるんだ…私は詳しいんだ。

 

 

 

ドルオタの私が錯乱して話が逸れたけど、今回はこの辺で。
いちいち脱線してるから感想が長くなる。
反省。でもここは私が好き勝手書いてるブログなので次回もこんな感じで続くと思います。

*1:「スカウト!荒野のガンマン」

*2:じ…とか、ふ…とか、や…とか。わかるオタクだけわかって